RでPISA2015〈グラフ〉

 統計処理向きプログラミング環境Rで国際学力調査PISA 2015年実施調査結果を扱ってみています。今回はもともと欲しかった調査結果のグラフを共有します。

スライド「PISA2015 ICT活用調査結果グラフ」
https://docs.google.com/presentation/d/1HcFH4fe8QXCLc8yB-6kK7XQTA-jAqz_itCWIJg0Kezw/edit?usp=sharing

 R関連ソフトウェアやデータ等が無償で手に入るようになったとはいえ,環境を導入して準備を整えるまでも大変ですし,さらに個々の回答結果をグラフ化するのは手間のかかる話です。とにかく見やすいグラフをズラッと眺めてみたいんだというのが当初の目標でもありましたから,そちらの成果も共有しておきたいと思います。

 なお,こちらのスライドやグラフ画像の利用に関して,私への許諾申請は必要ありません。自由に利用してください。

 スライドを連続してめくっていくと,日本の順位(赤矢印)が上下に移動していく様が見えてきます。日本の位置をわざと低くしようという意図は決してなく,質問に対して違和感のない順序で並べてみたのですが,意外と低空飛行が多くてあらためて軽いショックを受けました。

 ICTとの親和性?に関して日本の15歳のそれは確かに高くない傾向にあります。けれども,遊びや連絡といった目的に応じたICT利用はガンと跳ね上がるところをみてみると,日本の15歳にとってのICTは「目的達成」という皮を被せたところで接しているものであり,ICT自体をネイティブに扱うことにはあまり関心がないように思えます。

 それゆえ,日本的な消費社会の中で物事に接していくライフスタイルにある日本の15歳の特徴が表れているのではないかと思ったりするわけです。

 「日本的な消費社会」って何よ?って感じでしょうし,よく似た雰囲気の文化をもつ韓国との違いはどうなのよとか,いろいろ細かい分析をしないといけないのではありますが,それは議論などを通して意見交換できたらと思います。

 逆に言えば,「達成すべき目的」が心を掴まえて,その道具としてのICT機器の水準が消費者目線的に納得できるものとなれば,日本での利活用はガンとあがる。これもまた楽天的とはいえ日本の実相ではないかと思います。

 もっともこの話が公立学校といったお役所仕事と関係すると,そう簡単な話ではないというのはご承知の通りです。