Macの最近のブログ記事

 EX489をなんとかリリースしてバグフィックス等した後は、本業が慌ただしくなって開発作業は休憩中である。

 そしてMac OS X Lionが新しいMacと共に登場してかなり注目を集めた。MacBook Airは文句をつけるところがバッテリ持続時間くらいしかないほど完成の域に達して、夏の懐が暖かいうちに購入する人々続出である。

 私もいま使っているAirよりも格段に良くなったことを見て買い替えたくなったが、所有マシンの配置替えなどを検討した結果、iMacを買うことにした。現時点での最速デスクトップマシンの購入は10年ぶりかも知れない。

 Lionはデベロッパ・プレビューを使用していた。iOSに操作性を合わせ始めた点は、慣れの問題なので私は気にしていない。世間的にはもっとブーイングが出るのかなと想像していたのだが、意外と皆さん冷静で「スイッチ切ればいいでしょ」とか「コンテンツを操作する点ではこれもありかな」みたいな反応だった。

 互換性の問題はPowerPCコードの切り捨てと64ビット化の対応ということが言われているけれども、それ以外にもSnowLeopardとLoinでシステムをちょこちょこ変えているところがあって、何がダメなのか読みづらい。

 とはいえ、ほとんどのソフトは動作しているようだし、対応のアップデートをしてくれるので、いまのところ常用していたソフトでダメだったのはBiND4だけである。

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 そんなこんなでテレビのアナログ放送波がとうとう終わりを迎えた。

 今後テレビ番組を見たければ地上デジタル放送対応の機器を使わなければならない。もっとも見たいのはニュース番組くらい。最近はバラエティもドラマもたまたまぶつかったら見るくらいになっているので実害は少ない。

 一応、Mac用の地デジチューナーは確保してある。そうそう、こちらのソフトもLion対応はまだ少し先になるようだ。

 面白いことに、このタイミングでMac用の地デジチューナーは品薄になっているようで、2つのメーカーもあまり積極的には売り出していない感じ。

 まあ、地デジチューナーは著作権保護によるバリバリのロックがかかっており、普通に扱うにも面倒なことが多い。先日はハードディスクの容量が足りないので空きを作るためにファイルを移動させたらファイルが壊れて再生できなくなってしまった。

 むしろデジタル−アナログ変換器で従来のアナログテレビやアナログチューナーで視聴した方が一番よいのかも知れない。きっと売れているのも変換器だろう。

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 新幹線予約サービス「エクスプレス予約」の公式サイトがスマートフォン対応した。

 これで開発したEX489もお払い箱になるかな、どうなるのかなと気にしていた。

 事前にカスタマーサービスに電話をして、スマートフォン対応に際して、パソコン対応画面の操作には変化があるのか聞いたりした。幸い、特に変化はなく、単純にスマホ対応画面が追加されるだけと聞いて、ホッとしたりもした。

 EX489が継続して使用できる可能性は上がったものの、スマホ対応が始まって快適に新幹線予約できるようになれば誰も専用アプリを気にかけないだろう、EX489の使命もこれで終わりを迎えるかなと思っていた。

 ところが実際にスマホ対応画面を見てみると、確かに使えるのだが、使いやすいというところには届いてないように思えた。

 それでも公式サイト自身が対応したのだから、安心感が違うだろう、そう考えた。しかし、それもそう単純な話ではなかった。

 対応スマホに制限があるのだ。

 iPhoneの場合はiPhone 4の最新iOSのみ。つまりiPhone3Gや3GSは対応に難ありという感じなのだ(最新のiOSを導入するとダメみたいなことが書いてある)。

 というわけで、公式サイトのスマホ対応ではすべてが解決しなかった。

 サポート外のユーザーはOperaブラウザなどの他のブラウザで試すか、専用アプリを試すしかなくなっているのである。

 というわけで意外な形でニーズが生まれた。

 有り難いことにEX489はここ数日で注目を集めて旅行ジャンルの無料アプリの12位くらいにランクインした。

 今後も地道にアップデートできたらと思う。

 いよいよWWDC開催日です。

 しばらくプログラミングに没頭していたので、今回の基調講演で何が発表されるのかは、流れてくる「iCloud」の名前から想像できることも少ないです。

 しかし、よりモバイルが重視されていることは確実ですし、それがワイヤレスの方向であることも明らかです。

 iOSがUSBケーブルによってOSXに従属していた時代がいよいよ終わり、対等な関係として自律的に存在するようになるかも知れません。それはそれでリスクやデメリットがあるとは思うのですが、iOSへの期待を考えるとそうならざるを得ないのでしょう。

 iOSとOSXが結婚するのではないかと以前書いたのですが、その前に、iOSとOSXがある程度対等な関係に渡り合う状態にならないといけないと考えれば、その両者を取り持つ存在としてのiCloudという捉え方も出来るように思います。

 Mobile Meは正直パフォーマンス的に十分な実力を発揮していたとは言えませんでした。iCloudがそうした反省の上にどのような展開を見せるのか興味深いです。

 とにかく、開発者の端くれとして、また純粋なアップルユーザーとして、今年のWWDCも動向が見逃せないですね。

 いつかは現地参加してみたいです。

 OS XやiOSのアプリレーションを開発する際のネイティブ言語であるObjective-Cの解説本がまた1冊登場しました。

 荻原本よりも入門的な位置づけとはいえ、扱う内容を絞り込むことでかなりの段階までカバーしています。重たいですが、ちょっとしたリファレンスとしても使えるかなという感じです。

 WWDC2011が正式アナウンスされ,チケットが発売されました。

 おそらく数時間で完売されるだろうと予想がつきましたし,いつか参加してみたいなという思いも抱えていたので,何度も購入しようかどうしようかとボタンに手をかけていました。

 しかし,残念ながら資金無し。

 今回も見送ることになりました。あとで流れてくる噂だと10時間ぐらいでチケット完売したそうで,真夜中だった日本では,多くの開発者の皆さんが夢を見ている間に発売と完売が済んでしまい,購入を逃したようです。

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 すでにニュースメディアは,iPhone5の登場の有無や,新しいiOSの登場などを予想していたりします。

 消息筋からの情報という言葉を聞くと信じちゃいそうな雰囲気になりますが,Appleの行動パターンを考えると馬鹿馬鹿しいと思える情報もあり,いつもながらApple関係の話題は関心を集めるのに格好のネタのようです。

 WWDCでiOSとMac OS Xの未来を披露するとアナウンスしたとすれば,iPhone5の登場は秋以降という風に考えるのが自然でしょう。

 iPad3なんて書いている記事には笑ってしまいますが,サイレントアップデートはあるにしてもiPad3にあたるものが年内に出るとは到底考えられません。

 ハードウェアに関しては,慌ててもいいことが無いというのはApple自身,アンテナ問題であらためて骨身に感じているはずですので,納得のいくものが完成するまでは出てこないだろうと思います。

 iPhone4もiPad2もかなり完成度が高いモデルですからなおさらです。

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 WWDC2011の目玉はもちろん2つのOS。

 開催アナウンスメールのグラフィックからは,この2つのOSの力関係も見えてきます。まずは「iOS」と書いて次に「Mac OS X」という順なのですから,Apple社がいかにiOSに力を入れているのかが分かります。

 そのうえ,Mac OS X10.7 "Lion"ではiOSから持ち込まれた様々な様式が取り込まれていることは知られている通り。

 おそらく,この2つのOSは,WWDC2011を婚約の場に選ぶことになりそうです。

 これはまったくの予想で,消息筋よりもいい加減な妄想話です。しかし,おそらくこの2つのOSの垣根が,表面的なものから取り払われようとしていることは確かです。この流れが内部的なものへと進んでいくことを否定する理由はありません。

 確かにiOSのUIKit(Cocoa Touch)とOS XのAppKit(Cocoa)は,それぞれタッチパネル向け,マウス向けという異なるインターフェースを対象に構築されたもの。それらが単純に融合することはないと思われます。

 けれども,Appleとしては2つのOSを同時並行的に維持することをコストだと感じているはずです。なんとかして,これらを統合的に扱えるようにしたいと考えているはずです。

 そのための模索が本格的に始まろうとしていると思われます。結婚はまだ先だけれども,今回のWWDCで2つのOSが婚約することがはっきりと示されるのではないか,そう思うのです。

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 ユーザー側にとってはどういう世界になるのか。

 アプリストアで購入するアプリが,iPhone,iPad,Macという3つのハードウェアに対して対応しているかどうかだけを気にする形に移行するでしょう。

 あるアプリはiPhone専用かも知れませんが,別のアプリはiPhone,iPad,Macの3つに同時対応する形のユニバーサル・アプリかも知れない,という風になります。

 つまりユーザーは,欲しいアプリがアプリストアにあるかどうか,それが自分の持っているハードウェアのどれに対応したものであるのかを気にするだけでいいのです。

 おそらくAppleが目指すシンプルなユーザー体験はその辺じゃないかと思います。

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 ポストPCの時代到来において,Macは残るのか。

 私はクリエイティブな作業をするプラットフォームとして残るだろうと考えます。そのうち,ハードウェアも融合していくのかも知れませんが,少なくとも開発環境としてのMacに値するものが残っていくことは確実だと考えます。

 まあ,その時代にはもっと新しいコンピューティングの世界が開けているとは思います。新しいハードウェアの形もソフトウェアの形も,またその時代を踏まえて変わっていくことになるのでしょう。

 とにかくWWDC2011は記念碑的なイベントになると思います。参加できないけど...。

 最近はすっかりiPhoneデベロッパになってますが...,あれれ?!デベロッパコネクションを覗いたらリニューアルとともに,新しいMacデベロッパプログラムが始まっています。個人向けは年間99ドル(10,800円)だって...,へぇ〜。

 以前のMacデベロッパプログラムは,個人については「プレミア」「セレクト」「オンライン」という区分けがありました。「プレミア」と「セレクト」は優良会員で,8万円とか5万円とかの年間費用が必要でした。「オンライン」は無料会員で,アカウント登録すれば開発キットはダウンロードできるという内容。

 それがiPhoneデベロッパプログラムと同じように,個人向けを「有料」と「無料」に区分け直したようです。年間費用は1万円。スッキリしているといえばスッキリしています。

 けれども,これは少々残念ですね。

 おそらく,プレリリース版ソフトウェアの提供基準が厳しくなってしまうのでしょう。従来の「セレクト」会員で提供さていた内容は法人向けになって,個人向けは公開時期が遅らされるか,公開されないか...。しかもハードウェア割引特典も無くなっているようです。

 ただ,iPhoneからデベロッパとして加わった人々をMacプラットフォームの開発者として迎え入れるという流れならば,確かにiPhoneデベロッパプログラムと揃えておくのも大事な施策ですね。

 いよいよ,Cocoaプログラミングのメジャー化に本腰が入り始めたという感じでしょうか。今年のWWDCでOS X10.7がどのようなものとして紹介されるのか,以前噂に流れていた「iOS」はUIKitとAppKitを見事に融合した成果として登場するのか。

 2010年は本当に面白い年になりそうです(もう2ヶ月経ってるけど...)。

 

 Mac Cocoaプログラミングの定番書である「ヒレガス本」。原著は第3版まで出ていますが,日本語翻訳本は長らく初版のままでした。そしてとうとう待望の翻訳最新版が登場しました。

 訳者の村上さんのご努力によって,原著にはないSnowLeopardへの対応や日本語環境への対応,最新状況に合わせた修正など施された上で発刊です。本当にお疲れさまでした。そしておめでとうございます。

 iPhoneによって注目を集めているCocoaプログラミングですが,iPhoneアプリ開発の激戦に疲れた皆様は是非Macプログラミングで心を癒してください。今回の「緑のヒレガス本」も定番という地位は変わりありませんね。

iPhone関係

              


 
洋書

                 

 
Cocoa関係

          

 
Mac関係

      

 
Objective-C関係

    

 
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 Cocoa/Mac/iPhone関連(特にプログラミングを中心に)書籍をリストアップしました。新しいものから古いものの順です。CocoaプログラミングとMacプログラミングは,あまり区別されない時期もあったため,内容的な分類としては正しくないものもあります。

 Macプラットフォームは,System6/7-MacOS8/9からOSXへ,PowerPCからIntelへという大掛かりな移行はもちろんのこと,新しいテクノロジやAPIを積極的に取り込んでは捨ててきた歴史があり,プログラマ泣かせでした。そのため関連書籍も,目まぐるしい変化のせいであまり商売にならなかったのです。
 日本でさえ2誌あったMac向け技術雑誌がいずれも休刊し,Mac向け一般雑誌も次々と撤退する中で,プログラミング関連書籍も当然のことながらほとんど刊行されず,されても短命に終わるものがほとんどでした。

 OSX時代に入って,幾点かの書籍が果敢に刊行されましたが,それらは始めからニッチな市場に向けた出版であるとの覚悟の上で,関係者の努力によって実現したもの。Macプログラミングをしたければ,直接に英語ドキュメントを読む覚悟がなければ無理だという空気が醸成されたのです。

 ところが,この状況を一変する出来事が起こります。新たなプラットフォーム「iPhone OS」の登場です。同じCocoaを採用したこの携帯端末の登場によって,CocoaプログラミングはMac向けというよりもiPhoneのためのプログラミング技術として,大きな注目を集めるようになりました。その後,iPhone関連書籍の出版ラッシュは,ご存知の通りです。

 ここに挙げたのは,主にOSX移行後のMacとiPhoneのプログラミング関連書籍です。非常に初歩的な内容しか扱っていないものから内部システムに近い技術を解説するものまで様々です。Interface Builderを中心とした初歩的なプログラミングに留まらず,ハードウェアを存分に活用するAPIや技法などの活用が出来るプログラミングに挑戦する人が増えることを願います。

 やはり柴田さんの手によるXcode本が登場しました。今回は気合い入れてきているような感じ。MacPeopleでの連載の蓄積も発揮されるのではないかと思われます。楽しみです。


 それにしても,再びMacプログラミング本がちらほらリリースされるような時代が来るとは...。ついでに技術評論社さんに「Macintoshデベロッパーズジャーナル」を,アスキーさんには「MacTech Japan」を復刊していただきたいものです。

 KR & con3 officeの自作アプリについての紹介と今後について説明いたします。

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 日曜プログラマーの私(KR)が自作したアプリは,次の3つがあります。

 【BitTime】 カウントダウン式タイマーアプリ。表示文字が大きめなのが特徴。
 【ciao】 学術論文データベースCiNii専用目録処理ソフト。ベータ段階のまま。
 【Myca】 Suica/PASMO残高読み取りソフト。ソニーFelicaリーダーPaSoRiが必要。

 これらはいずれもUniversal アプリケーションで,ciaoを除けばLeopardにも対応しています。

 残念ながら,現時点でこれらの開発は中断しており,再開の目処は立っていません。いずれのアプリにも改善課題が山積しており,対処意向はありますが,その実現の時期に関しては不明となっています。

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 Mycaに関しては,Felica(おサイフケータイ)機能のないiPhoneの発売が現実化したとき,iPhoneとFelicaカードの組み合わせ利用の増加が予想されます。そのためのいずれは若干のプログラムの見直しをする必要があると考えています。

 ciaoは,CiNii側の仕様が変更されたため,現時点で実利用することが困難となりました。新たな設計のもと,文献目録管理ソフトとして生まれ変わらせる必要がありますが,これに関しても実現時期は未定です。

 BitTimeについては,早急に対処すべき問題はありませんが,ウインドウの拡大とともに文字サイズも拡大できるように改良したいと考えていますが,これも目処は立っていません。

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 KR & con3 officeのアプリ開発は,斯様な状態で中断したままです。

 ご期待していただいている皆様には大変申し訳ない状況ですが,のんびりお待ちいただくことお願い申し上げます。また突然動きがあれば,ここでご報告いたします。

 書店に荻原本『詳解Objective-C 2.0』が平積みされていました。迷わず買ってしまいました。

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 木下本『たのしいCocoaプログラミング』の待望のLeopard対応改訂版も作業が進んでいるとのこと。WWDCでの発表物を確認の上で,7月に販売予定のようです。

HMDT
http://hmdt.jp/archives/2008_05.html#2008053001

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 iPhone SDKがbeta6になったようです。WWDCで正式版が出たら,ちょっとだけ試してみたいなぁ。