その席に座る人

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 昨年度まで仕事をご一緒した方々と夕食会をした。これで最後になる人達もいるので,お別れ会の意味も半ばある。僕が東京に出てきて最初に請け負った仕事。そのご縁に感謝している。たまに事前準備がおして時間になっても誰も来ていなかったりする人達だけど,事の本質を見極めつつ出来る限りの努力をしようとする姿勢は尊敬できるし,信頼している。

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 僕は,異業種の同じ世代と身近な交流をしたことがほとんどなかった。社会にも出ず,学校教育界隈を自分勝手に漂流してきた人間だから,交流がないのも当然か。それに教育の世界である。商業の世界とは一線を画すことが求められているところもあったから,企業で働く同世代の様子を知る機会はほとんどなかった。

 一念発起して上京したとき,幸運にもその機会を得ることとなった。一定の距離を保ちながらも,異業種で活躍する似たような世代の人達とコラボレーションできたことは,純粋に嬉しかったし,よい経験となった。

 教育の世界に対する商業の世界の重なり方について,観念的に議論を展開させて主張を述べることはできても,実際的に関わっている人達の意識も踏まえなければ,社会につながっていく教育のデザインを描くことは難しいように思う。それは「公教育」に関わる議論でも,「家庭教育」に関わる議論においてもそうだと考えている。

 いままで顔のよく見えなかった相手にも,同時代を生きて頑張っている顔があり,社会を構成している者としての責任があるのだという事実。そこに向けて,しっかりとしたメッセージを送り続ける必要があると思う。

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 夕食会は,とても楽しく過ごした。最後は慌ただしく退席してしまったが,名残惜しいくらいがちょうどいい。縁があればまた会えるはずである。

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