軽量軽快化

user-pic
0

20080327b

 教育ト書きの更新頻度がなかなか上がらないのは、書き手の忙しさもあるが、何より駄文を書いてから公開する段になって躊躇うようになってしまったことが大きい。

 以前継続していたブログに対して、応援の声がある一方で、心配や懸念の声も聞かされて、それはそれで周りに迷惑をかけているのだろうと思えていた。その上、私自身が大きな環境の変化を経験し、意図せざる出来事をいくつか味わい、自信喪失もある中で、その流れを断ち切る必要性に駆られて、続けていたブログを終わらせることにしたのは確かである。

--

 "Scientific American Mind"誌の2008年4-5月号は「The Social Psychology of Success」という巻頭記事で「Stereotype on the barin」(脳におけるステレオタイプ)をテーマとした特集である。

 これはちょっとだけピグマリオン効果にも似たお話で、ピグマリオンが教師の「期待」が教え子に影響するというものであったのに対して、こちらは「ステレオタイプ」が悪影響を及ぼすというものである。つまり、ある種のステレオタイプについて自覚してしまうことが、パフォーマンスを下げたり(あるいは逆に上げたり)するという現象である。

 記事によると、こうした現象が起こるのは、自分がどの特定グループに属しているかという認識、自己の所属アイデンティティが関与しているのだということらしい。特定グループに対する評価(のステレオタイプ)が、自分のパフォーマンスの正否にも影響するというわけである。

--

 果たして、ある程度安定していた組織や所属から飛び出して先行きわからぬ状態に移ったのだと考えることが、私自身のパフォーマンスを上下させたのかどうかはハッキリしない。それでもメンタルな部分を経由して、だいぶ縮こまってたようにも感ずるし、そう思って逆に虚勢を張れば、逆効果を生むことにもなる。その均衡点を探す作業すら、あっちこっちぶつかりながらなので大変である。

 春に新たなブログを始めることにしたのは、新しいペースを形作りたいという思いからであった。とはいえ、過去の駄文との差別化を意識しながら、自分が今いる立場や環境、周りに人々への配慮など、結果的にはパフォーマンスを抑制する結果となっている。これはあんまり嬉しいことではない。

--

 そうか、根本的な原因は、このブログの重厚長大を目指しがちな駄文にあるのだ。初心に帰りきれていない甘さ。私にとってのこの場所は、軽快に物事を横断しようという実験空間であったはずなのだ。だからこそ、読む皆さんには「こっそりお楽しみ」いただくことをお願いしてきた。私が楽しくなくてどうするのか。


 ここで仕切り直し。軽量軽快を目指して、更新頻度を上げていこう。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://con3.com/mt/cgi-bin/mt-tb.cgi/549

コメントする