ギャップを活かせるか

user-pic
0

 水曜は小学校お手伝いの日。先生方とゆっくりお話する機会はほとんどないが,たまに隙間時間のタイミングが合ったりした機会に,あれこれ教えてもらう。現場の日常は,ある程度知っているつもりでいても,学校毎に違うということもあるし,重ねた経験の異なる先生方の眼を介すると,同じものでもまた違った見え方をするので奥深い。


 昨今,教員養成の現場に〈実務家教員〉を配置することが条件に掲げられていて,現場経験○年以上という方々が大学教員になっている。現場の日常を肌感覚で知っている実務家教員が,養成現場で指導することによって現実との乖離を最小限にし,実践的指導力もしくはその構築素地が調えられた教員志望生を輩出していることが期待されているのだと思う。あるいは教育研究の方面にも,良い影響があることが望まれているのだと思う。

 私は高等教育でしか現場経験がないので,研究対象にしている現場については未経験な〈非・実務者教員〉ということになる。それゆえ,現場の肌感覚の有無に関しては勝てない部分がある。その分,限られた現場訪問の機会と自身の想像力を使って,少しでも現実に近づこうと努力する。そこで実務家教員に見えないものも見えてくると信じて努力を積み重ねるしかない。競争しているわけではなくて,むしろ互恵的に切磋琢磨するということを目指して。


 理論と実践,知識と現実といった様々なギャップがある。教員養成と教育現場との乗り越え難いギャップというものもある。そこのところを逆にどうメリットに変えていけるのか,それを考えることも大事だと思う。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://con3.com/mt/cgi-bin/mt-tb.cgi/543

コメントする