目次-『省察的実践とは何か』

user-pic
0

ドナルド・A・ショーン (原1983) 『省察的実践とは何か』鳳書房 2007

はじめに

第1部 専門的知識と行為の中の省察
1章 専門的知識に対する信頼の危機
2章 技術的合理性から行為の中の省察へ ※

第2部 プロフェッショナルによる行為の中の省察
3章 状況との省察的な対話としての建築デザイン
4章 精神療法
5章 行為の中の省察の構造
6章 科学に基礎を置く専門的職業の省察的実践
7章 都市計画
8章 マネジメントの〈わざ〉
9章 行為の中の省察の類型と制約

第3部 結論
10章 専門的職業の意味と社会における位置づけ ※前半

(※は,部分訳書『専門家の知恵』(ゆみる出版 2001)で翻訳された)


前半(1章〜5章)までの感想



【メモ】
 とりあえず,前半だけ駆け足でさらったので,記録公開。まず,本書に関していくつかの注意点を。

 本書『省察的実践とは何か』は,Donald A. Schon (1983) "The Reflective Practitioner: How Professionals Think in Action"の完訳本である。これに先立って,部分的に翻訳して刊行した『専門家の知恵』という訳書が存在する。

 2つの訳本は,翻訳者が異なり,出版社が異なる(もちろん翻訳範囲も異なる)。このことが意味することは,それぞれの文脈に位置づけられて翻訳出版されたため,訳語などに対するスタンスが異なっているということである。特にこれを象徴するのが「省察的実践」と「反省的実践」という訳語である。

 今後の訳語選択は,引用する者にとって悩ましい問題であるが,全訳本が刊行されるにあたって,部分訳書の翻訳者が刊行を承諾をしたと明記されているので,今後は「省察的実践」という表記が増える可能性もある(もちろんこの訳語の選択を承認したかどうかは,別の問題ではあるのだが…)。
 ただし,教育分野などでは,「反省的実践」という訳語がかなりの程度浸透してしまっている事情もあり,他分野と比べて,その転換は遅くなると思われる。しばらくは「反省的実践家」,もしくは「省察的実践家(反省的実践家)」といった補足・並列表記が散見されるだろう。


 本書は,Amazon.co.jpなどのいくつかのネット書店で品切れ扱いとなっている。しかし,実際には出版社に在庫があったり,実際の書店に在庫がある状態(2008年10月現在)なので,割高な古本などを慌てて買う必要はない。(ジュンク堂扱い) 


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://con3.com/mt/cgi-bin/mt-tb.cgi/496

コメントする