今月は月曜日休みがないので毎週授業に出かけるペース。修士論文を書いている身としては(そして,まだほとんど書いていない現状においては),ちょっと焦るシチュエーションではあるが,よい刺激になっていることも事実なので,うまく両立していきたい。
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さて,なかなか本題に入らずに教育の周辺話が展開していた「初等教育の内容と方法」も,本日の授業でエイヤッと大技を掛けて軌道修正し,テキストを使いながら教育内容(教育課程)の話を展開していった。
学習指導要領の変遷について,先週の続きで解説を加え,平成20年改訂の特徴について紹介した。教育内容配置の出戻りや復活について紹介すると,幾人かのコメントに平成10年改訂への懐疑が記されたりしている。あるいは,学習指導要領が時代背景と強く結びついており,その時々で最善と考えられたことをしてきた結果なのだなと読み解く学生もいた。
平成元年改訂における「新しい学力観」への転換とその後の平成10年改訂における教育内容3割減,続く平成12年前後の学級崩壊と学力低下に関する議論へ経ながらも,今日のPISA型学力への注目など。相変わらずサイドストーリーてんこ盛りで講義をするものだから,90分があっという間である。
そうした学習指導要領というレベルの話から,次回以降は学校のレベルあるいは教師個人のレベルにおける教育の内容と方法に関して講義を進めていく。教育方法や教育技術に入ることで,ある意味,学校教育的な色合いが濃くなって,学生たちにとっても核心に近づいてきたと感じるのかも知れない。まあ,その辺のアンバランスさは,適度に中和しつつ,めくるめく教育内容と方法の世界をご案内するとしよう。
「教材論」の方は,それぞれの学生の調査経過を引き続き発表中。今日は,マンガ教材と電子辞書とデジタル教材とNHK教育について。まだまだこれから対象を絞っていきなきゃいけないという人もいれば,すでに学科内でアンケートをとって,調査の指針にしようと意気込んでいるところもある。
さて,こちらもそれぞれの学生のモチベーションを上げるような働きかけをしていかなければならない。果たして,どうなりますやら。担当者の私もハラハラドキドキである。
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そうやって授業を終え,学生が次の授業のためにいなくなってから後片付けをすると,辺りはもう真っ暗になっている。よくよく考えてみれば12月,年の暮れである。そういう感覚が全くなかったので,改めて,自分に言い聞かせる。
生協書籍部に寄り,参考になる本はないかと物色していたら,なぜだか論文を書かねばならないという気持ちが強くなってきた。実のところ,長いことずーっと論文を書く気力が湧かずに悶々とした時間を過ごしていたので,ようやくその気持ちが出てきて,いよいよ本腰入れられる。さて,頑張って書くかな。
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