結婚式と披露宴

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 妹が結婚式を挙げた。私が日本で結婚式というものに出席したのはこれで3回目。教会で式を挙げるのに出席したのは初めてであった。そして妹を送り出す側として,感慨深いものがあった。

 二人の妹達がそれぞれ素晴らしい伴侶を得て新しい家庭を築くことが適い,兄として嬉しいとともにホッと一安心をした。特別何かを心配していたわけではないが,幸せを育む環境を得るというのは,なかなか難しいことであるから,それが達成できたことを心からお祝いしたいと思うのである。

 結婚式と披露宴に出席するため,米国在住のもう一人の妹と姪っ子もやって来ていた。姪っ子6歳とは仲良しなので一緒に過ごしていると,あちこちから「あらお父さんと一緒なの…」とかなんとか言われるのであるが,まあ,これも幸せの一つだと苦笑して過ごすのであった。

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 披露宴の余興として,花嫁のブーケプレゼントの企画があった。独身女性の出席者が呼ばれて,ブーケからのびるリボンの端を一本ずつ持って引くと,そのうちの一本だけがブーケにつながっているという要領。

 「僕が呼ばれたりなんかして」

 ともう一人の妹と冗談を言っていたら,本当に「今回特別に,新婦のお兄さまも」と司会の人に呼ばれた。まったく,兄妹考えている冗談と本当にやっちゃう辺りが同じで笑ってしまった。

 え〜っと,残念ながらハズレましたが。^_^;

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 我が父と母が,娘を送り出す姿を想像したことが無く,披露宴のよくある光景の中で立っているのを実際に見て,不思議な感覚にとらわれたりした。なるほど,これが儀式なのかと思った。

 儀式や慣習的なことと距離感を保ち続けていた我が実家にとって,こういう場面での振舞いや作法は不慣れで,どうにも浮いた感じになってしまうところが多かったが,そうした細かいことはともかく,妹の新たな門出を祝うという気持ちは強いわけで,そういう意味では,とてもよい結婚式と披露宴だったと思う。

 まあ,今後も私たち実家の家族が,家族であることは変わらない。それぞれの新たな人生の中で,また絆を深めていければよいと思えた。ゆっくりと,しかし確実に時間は前へと進んでいた。

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