ニュース: 2009年1月アーカイブ

NewsMemo20090122

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 晴れてオバマ氏が大統領になった。ここ数日は,そのことを世界中がどう受け止めているのか,どういう意味があるのか,あちこちニュースを眺めたり,就任式を振り返るニュース番組やコメントを見ながら考えていた。 

 請け負っている原稿を書くに当たって,文献を読んだりしている。海外文献やその翻訳本を読んでいて,ふと,オバマ前とオバマ後の出版物や著作物で,拠って立つ背景が異なることになるんだということに気がついた。そうなのだ,人種問題やら何やらについて,そしてかなわぬ夢と思われた牧師の言葉が,今こうして現実になったのである。書物に書かれた事柄についても,私たちはそういう時代の変化や違いについて意識的にならなければいけなくなった。

 こういうWebの駄文ですら,私たちはもう少し時代の空気というものや,歴史とのつながりについて,何かしら意識しておくべきだと思うのである。もちろん,いつも気が抜けないのでは駄文にならなくて困るから,忘れてしまう時があってもいいとは思うけれども,もう少し何を書くにしても気概を持ちたいもんだと思う(自分が一番出来が悪いのかも知れない…)。

 そのほか,ぽつぽつとニュース。

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全国体力調査、上位県は「生活習慣が良い」 文科省
http://www.asahi.com/edu/news/JJT200901210002.html

 →学力の公表は神経質なのに,なんで身体的特性に関しては順位に寛容(?)なのだろう?


「学力も体力も低くてどうする」…全国体力調査結果に知事怒る
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/h_osaka/ho90122a.htm?from=tokusyu

 →ああ,やっぱり怒っちゃいましたか…。まあ,そりゃ怒りたくもなるかな。いや,泣きたいのか本当は。


携帯電話持ち込みに一定の方向性を ネットいじめ自殺受け、文科相
http://sankei.jp.msn.com/life/education/090120/edc0901201121006-n1.htm
携帯は小中では禁止、文科省が各校へ月内にも通知
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090121-OYT8T00582.htm

 →お墨付き効果を狙ってる?この記事一番頭いたいわぁ,原稿にどうやって反映させようか…。


市立の全491校で小中一貫教育 横浜市、12年度か
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200901190093.html

 →うーん,横浜の先生達の大変さが増してしまうのはちょっと心配だけど,いつかは通る道なので応援したい。


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 ところで,オバマ氏のミドルネームが「フセイン」だということは,いつくかのメディアでも報じられて「微妙な問題」として扱われている。大統領選挙中は,このミドルネームを表に出すとマイナスイメージにもなるということで,ほとんど使われなかったし,マスコミもその辺は触らなかった。

 しかし,選挙勝利後,大統領就任式ではオバマ氏自らがミドルネームもハッキリ出して「バラク・フセイン・オバマ」として宣誓を行なうと表明したので,この問題がどう扱われるか注目の的であった。

 全てのマスコミ報道をチェックしているわけではないので,全体でどうだったかは,また別の人が分析してくれるだろうと思うが(というか,すいません,うち教育駄文のブログだったのにねぇ…),Web記事を見ていた限りで,ニューヨークタイムズ紙とUSAトゥデイ紙で,表記が分かれていたのは確認した。

 ニューヨークタイムズ紙は,大統領就任式までは「バラク・オバマ」表記で,ミドルネームは出さないままだった。たぶん,かなり迷っていたのだろう。それに引き換え,USAトゥデイ紙は大統領就任式前から「バラク・フセイン・オバマ」とフル表記をしていた。大胆というか,あっさりというか…。
 その後,大統領就任式が終わると,ニューヨークタイムズ紙も,ホッと胸をなで下ろしたのか,「バラク・フセイン・オバマ」という表記に変わっていた。

 ところで,大統領就任式自体では,オバマ氏の名前がどう呼ばれていたかというと,オバマ氏が宣誓をする際に式場に流れたアナウンスは「バラク・H・オバマ」というイニシャル呼称だった。そして本人が宣誓の際に自分の名前を名乗るときには約束通り「バラク・フセイン・オバマ」と名乗っていた。


 就任スピーチに関してはメディアでもいろいろ分析されているように,選挙中のスピーチとは違い,あくまでもこの困難な時期に就任した大統領としてのスピーチに徹したものだったと思う。ABCニュースに出ていたレーガン元大統領の息子さんは,「彼(オバマ氏)のスピーチにしてはちょっと期待外れだった」というようなコメントを出していたが,まあ,それも当然なのかなという感じで,あとからじわじわと練られた演説文の意味が読み解かれていくという,そういうタイプのものだったといえる。