20181130_Fri

金曜日はゼミ一色の日。

卒業研究では,算数・数学アプリ開発で問題解説画面に表示したい立体図形の展開図で試行錯誤が続いていた。JavaScriptやcanvasタグあたりの情報を学びながら,参考になるサイトがないかどうかを探しているようだ。

イメージに近いものとして見つけたWebページについて報告を受け,参考にさせていただく以上連絡を取るべきであるとアドバイスして,そのサイトを学生と一緒に調べたら,なんだか見覚えあるデザイン。

サイトの説明を読むと,学習ソフトウェア情報研究センター主催のコンクールに応募入賞したと書いてある。私はそのコンクールの審査に関わっていたので,道理で見た記憶があるはずだ。『学習情報研究』を引っ張り出して,学生にその旨を共有し,丁寧にお願いするよう念押しをした。

専門ゼミナールは文献講読。

あれやこれやで遠回りをしていたが,ようやく学生たちの発表も本格的に始まった。

20181122_Thu

保育原理は,発達段階のお話。

ベタではあるが原理の授業なので「エリクソンの8つの発達段階」を紹介した。「乳児期」「幼児前期(早期幼児期)」「幼児後期(遊戯期)」「児童期(学齢期)」「青年期」「初期成人期」「成人期(壮年期)」「成熟期(老年期)」と並ぶ,アレである。

保育や幼児教育に関わる前半部分を紹介するのだが,個人的にこの話題は話していて楽しい(いつも楽しそうに講義していると言われるけれど)。乳児さんから年長さんの様子をイメージしながら,赤ちゃんやちびっ子が何をしでかすかを話すのだから楽しくないはずがない。「あなた自分の子がいないから気楽にしゃべれるのよ」と言われてしまうかも知れないが,だとしても,子どもたちが招くテンヤワンヤを理屈を通して話せるのだから気にしない。

プロジェクト活動も,こうした発達段階を前提に考えてから進みたかったので,今回は一旦お休み。次回は子どもたちの姿や様子がわかる動画を探して視聴しようと思う。年齢によって身体的な違いや動作・行動の違いなどを掴めると面白いなと思う。

夕方に突然,実家からビデオチャットが舞い込み,姪っ子甥っ子が顔を出した。大きくなったねぇ。

卒業研究は地道に進行中。

小学生向け体験教室で縁のある学生が「プログラミング教育」をテーマとした卒業論文を書いていたそうで,相談にのることになった。どんなプログラミング体験が論理的思考力を育むのかを考えたいとのこと。

まずは,本人の現状認識を聞き出すところから。

一通り本人の考えや明らかにしたいことを聞き出した後,それらを論文として組み立てるための構造を考えるフェーズに移る。使う語の定義や先行研究のレビューの重要性,自分が注視しているものを説得力を伴って押し出すために必要な手続きなど,ボーカルとバックコーラスの関係を例え話に解説しながら,論文に必要なものを意識してもらった。

とにかく,そもそも論理的思考とは何かを調べて理解した上で定義する必要があるので,参考になりそうな関連文献(『思考・論理・分析』とか『論理的思考 最高の教科書』とか)を紹介した。残された時間は多くないので,あまり深入りしないで,ある程度のところで自分なりの説得的主張を決めた方がいいとアドバイスした。一応,ざっくり私の考えも紹介したけれど,それもひとつの考え方でしかないし,むしろ語られていないところに自分なりの論を展開すべきことも言い添えた。

大学キャンパスに献血車。

少し時間もあったし,体調も普通だったので,久し振りに献血することにした。記録を調べてもらったら8年ぶりだった。前回は平成22年だったらしい。そんなに前だっけ?時間ばかりが過ぎてしまう。

20181120_Tue

授業と会議。

卒業研究には,「教育玩具」をテーマとしたWebサイトを構築するというものもある。サイト自体はこれから構築作業をするのだが,事前調査は進めてきており,その歴史的な流れについて調べてもらっているところである。

教育玩具の近代』(世織書房)は,教育玩具に関する数少ない文献の中の貴重な一冊だが,日本において「教育玩具」がどのように生まれ受容されてきたかをまとめている。そこには明治期における内外の博覧会への出品に関わって展開する,幼児教育にとって意義ある玩具を具現化しようとした試みと失敗,ビジネスチャンスを生み出した商才とそこへの便乗,そして教育関係者による玩具の改善といった歴史がある。

そのような歴史の中の,教育博物館(現在の国立科学博物館)の存在や,百貨店の三越による児童博覧会や児童用品研究会の設置は興味深い。(時間差を伴いながらも)産官学の連携が教育玩具の世界でも成立していたということだろうか。

個人的には高島平三郎が作成した「年齢別の発達段階に適応した玩具分類表」や関寛之が作成した「玩具の科学的な分類表」を機会があれば探して見てみたいなと思う。

この本の後半は幼稚園教育と教育玩具としての積木を軸に論じられていて,これはこれで担当している授業にも関わるので興味深い。フレーベルの「恩物」が外来玩具として持ち込まれ,日本の幼稚園教育の形成とともにどう受け止められたのか。またじっくり読んでみたい。

20181108_Thu

保育原理はプロジェクト活動の発表共有。

ジグソー法を参考に,エキスパートグループのメンバーが分散して新たなグループでジグソー活動を行なった。クロストーク活動までは時間内では難しかったので,次回以降ということに。

個別の調べ活動を経ているので,発表のスタイルは様々だったが,ジグソー活動が成立しないということはなくてホッとしている。強いて困ったといえば欠席者部分のフォローだが,それも快く買って出てくれる学生たちのお陰で大事にはならなかった。

プロジェクト活動はさらに次のステップへと進めて,得たものを活かしてもらうように促していきたい。

ゼミ4年生の卒業研究は地道に前に進んでいる。どこまで到達できるかも気になるが,ともかく立ち止まらないことが今は1番大事。