20190425_Thu

普通の授業日。

授業の準備をしながら,なんとなくネットの情報を眺める。ソフトバンクが「成層圏通信プラットフォーム」事業を発表していた。

以前,Googleが気球を浮かべて通信インフラを確保する事業を計画しているという話題を見たことがあったが,そのときは「気球なんて風に流されちゃうじゃないの?どうやって通信インフラとして維持するのだろう?」と不思議に思った。そのまま忘れていた。

今回のソフトバンクの発表をあとから動画や資料でみて,成層圏に飛行物体を展開することで安定したインフラを構築できるということが初めて分かった。理屈はシンプルだが,それを事業として実現しようとするあたりにロマンみたいなものを感じた。

飛行機体タイプと気球タイプのそれぞれ異なる方法をとる海外企業と組む形で,これら飛行物体を成層圏(上空2万メートル; 20km)まで上げ,安定した飛行を持続させつつ通信インフラとして機能させ,数ヶ月単位でどんどん機体交代していくという手法らしい。

数ヶ月単位で飛行しながら上空に留まり,エリア内の電話やIoT通信をカバーする。いままで電波塔では届き得なかった圏域にも上空2万メートルから直接電波を届けられるのだから,なるほどドローンや自動運転自動車の通信にもってこいだ。

まずはインターネットなどの通信インフラが整備されていない国に向けてサービスすることを優先するというが,数十年後には日本の上空にもこうした成層圏通信プラットフォームが張り巡らされるのだろうなと思うと,あらためてSFっぽい世界がやってきたんだなと感じる。

20190418_Thu eスポーツ

今年度初忘れ物。

お昼時間に自宅に取りに帰った。そのついでに、自宅でランチをとることにした。イタリアやスペインでは、長い昼休みに帰宅をして家族でランチをする習慣があると聞いたことがある。確かにいったん帰宅するとホッとするし、好きな食事を作って食べられるのは、なんだか優雅な休日気分だ。午後も仕事を頑張ろうという気にもなる。

職場の地域連携活動の一環にかり出されて、徳島青年会議所の定例会イベントに紛れ込むことになった。今回のテーマは「eスポーツ」。世界で盛り上がって勢いあるeスポーツを街おこしのきっかけにしようという目論みのようだ。徳島の若手起業家・経営者たちが集まって,かつて週刊ファミ通の編集人だった方の講演や,実際のeスポーツ選手を招いて実演を目にしていた。

eスポーツとは,日本eスポーツ連合(JeSU)にサイトによれば…

「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。

とされている。

古い言い方をすれば「テレビゲームをスポーツとして扱う」こと。

初代ファミリーコンピューター(任天堂)あたりを楽しんでいた世代からすれば,テレビゲームのどこがスポーツなのか?といった認識だが,現代のゲームは精細なグラフィックを利用して高い没入感を生み出すものになっており,そのプレイも迫力が伴う。そしてインターネットや動画配信サービスのお陰で,そうしたゲームのプレイを動画実況する文化も広がっている。

こうしてプレイヤーと観戦者が揃えば,そこに観戦ビジネスのモデルが適用できる。

世界中で莫大な経済効果を生んでいるeスポーツの盛り上がりとは,スポーツ観戦のビジネスモデルを応用して生まれたビデオゲーム観戦市場が盛り上がるということである。

あとはプロ野球やモータースポーツなどのプロスポーツ観戦文化を想像してもらえればわかるように,どれだけファン心理を盛り上げて観戦イベントが華やかになるかを目指すかである。同じ理屈でオリンピックもeスポーツに高い関心を示している。

徳島の街が日本におけるeスポーツのメッカとなれば,確かに街おこしの足がかりにはなりそうだ。とはいえ,大阪や東京にあるeスポーツ観戦施設が話題をさらってしまえば,その効果はあっという間に薄れてしまうのではないかとも思えなくもない。

さて,何をどうすると徳島にとってeスポーツが意味あるものになるのか,もう少しいろんな人々が議論をしなければならないと思う。

20190411_Thu

ゼミ生指導。

大学院への進学を考えているゼミ生と何かしら文献の読み合わせをしようと,その分野の英語文献や翻訳文献を探してきて相談をしていた。

英語の上達は,とにかく英語に触れる機会を増やすことしかないと思われたので,初歩的な教科書から読んでみようかと。ところが,いい感じの英語文献がすぐに見つけられなかったことや,ハードルが高すぎるのも辛そうな感じなので,まずは英語表記も盛り込まれている翻訳文献でその分野に対する理解を深めることから始めることになった。前提知識が増えた方がその後英文を読むにしても有利だと思う。

その他のゼミ生はそれぞれ違った進路を目指して活動中。ストレートに教職を目指す学生が居ないというのが,うちのゼミの特徴になりつつある。複雑な気持ちもするが,それはそれでよい研究室カラーかも知れない。

プログラミング教育? 前提からの理解

林向達「プログラミング教育? 前提からの理解」(20190404)

同じ学園に属する小学校に校内研修の講師として呼ばれました。

プログラミング教育について話して欲しいというご依頼でしたので,手際よくご紹介するためのスライドを作りました。文部科学省が進めている方向性を前向きに解釈しつつ,論理的思考に関しては「演繹」「帰納」「仮説形成」の3つで考える提案を盛り込んだものとなりました。

作成者である私の基本スタンスは,プログラミングよりもコンピューティング(コンピュータ技術が関わる領域)を学ぶ方向に発展することです。

そのため,このスライドで,プログラミング教育なら万事OKであると伝えたいわけではありません。それは「プログラミング的思考」なる言葉を参考資料内の引用部分以外使っていないことでも表しているつもりです。

それでも,実際の小学校の先生たちのシチュエーションに寄り添えば,学習指導要領やその周辺がプログラミング教育として推進しようとしている動きを無視して何かを語っても,現場の取り組みを後ろ立ててくれるものにならないと感じるだけです。

今回のスライドが「プログラミング教育」をフォーカスしているのは,想定している聴衆がそうした文脈を入り口にいま起こっていることを学ぼうとしているからにすぎません。

その上で,「プログラミング的思考」という言葉を殺しながら,この文脈で目指したい論理的思考を踏み台にして,「コンピューティング」という捉え方へとつなげていく「プログラミング」活動を模索するというのが私が選択している道筋です。

このスライドが,頭でっかちに受け取られてしまうのも,その辺の面倒くさい気の回し方が鼻についてしまうからかも知れません。

このスライドを再利用されることについて,特に制限はありません。学習や研修,研究において役立てていただけるのであれば,ご自由にシェアしてください。

平場で,いろんな議論が起こることを望んでいます。

20190328_Thu

早朝出勤にリズムを戻したが一日はあっという間に過ぎる。

午前中はインターネットラジオ特番収録のため,システム周りの設定をあれこれ調整したり,各種の情報を整理し直したりしていた。どんなツールを使って運用するのか,新しいものも試しながら決めている段階。そのため,運用経験の十分でないものも多い。

収録の段取り自体は問題なかったが,残念ながら収録結果がうまくいかなかった。本格開始前からこれでは先が思いやられるが,今回の失敗を教訓により良く改善していきたい。

在学生たちの履修登録期間。

3年生や4年生達が研究室に訪ねに来て,取得単位数の確認と履修の相談。卒業単位ギリギリで進めようとする者も居れば,履修条件を満たしてない部分で何を履修すればいいのか迷っている者もいる。わりと余裕で進めている学生だっている。

こちらも新年度の授業準備を再度整えておかないと。