iPad Proの導入と管理

 今日は新たに導入したiPad Pro 6台をようやく開封してセッティング作業をしました。

 Appleからは教育機関で使用するための導入プログラム(機器の登録やら管理のための一連のサービスやシステムのこと)が提供されており、それだとデバイス情報をあらかじめ登録してくれるなど特別です。本来ならばそういうものに則った導入計画を進めたいところですが、実際には一度に大量導入するのではなく少数台の追加を繰り返しながら揃えていくというのが現実で、この6台も一般市販品に相当するものです。
 それでも教育機関としてはデバイス管理を一括した形で扱いたいもので、最初の設定はともかく、通常管理の際は個別のiPadを一つひとつ操作するのは避けたいのが本音です。

 一般的にiPadの管理はApple Configurator2とよばれるMacアプリで、MacにUSBケーブルで接続したiPadをセッティングするというのが知られています。

 この組み合わせによる作業は最初必ず必要なのですが、この方法を通常管理でも続けるとなると、何か設定を変えたいときはいつもiPadを集めてUSBで接続して作業することになり、煩わしいことになります。

 そこでこうした設定作業をネットワーク越しに操作してできるようにするのがMDM(モバイルデバイスマネジメント)ソリューションです。外部のネットサービスだったり、自分の組織に置くサーバーに用意するシステムだったり、実現方法はいろいろです。

 しかし外部のMDMサービスを使うとなると有料であるのがほとんどで、小規模のスタートから試しながら使うには敷居が高かったというのが正直なところです。

 そもそもApple自身はMDMソリューションとやらを提供してないのでしょうか?

 実はApple自身はMacをサーバー利用するためのアプリ「Server」を2400円で販売していて、この中に「プロファイルマネージャ」と呼ぶMDMシステムを含めて以前から提供してきました。

 しかし、プロファイルマネージャは数年前までは大変非力な内容で、純正MDMでありながら設定できる項目が少なかったため、あまり見向きもされていませんでした。

 ところが、ここ最近はiOS自体の教育機関向け機能が強化されてきたこととも関連して、プロファイルマネージャも設定項目が充実してきており、共有iPad機能やクラスルーム機能などはOS X Serverアプリの導入が前提となりつつあります。

 というわけで、そろそろOS X Serverのプロファイルマネージャによるデバイス管理も手軽に始めたい時期に来ています。Apple Configurator2を使って数十台のiPadをUSB接続で一気に設定するのもいいんですが、やはりここは遠隔操作でスマートに管理したいものです。

 とはいえ、プロファイルマネージャによるデバイス管理は、そもそもサーバーとして常時運用できるMacを1台確保しておく必要があり、サーバーのセッティングも含めて事前の準備が大変なのが弱点。それにiPadを管理レベルの高い「監視対象デバイス」として登録するには、Apple Configurator2によって個別に復元からセッティングし直さなければなりません。

 そう考えると世間で紹介されている事例がApple Configurator2のものになるのは、作業時に1台のMacを用意してConfiguratorアプリだけで済むという手軽さ故かも知れません。

 とりあえず職場の6台はプロファイルマネージャで管理できるようになりました。あとはアプリの導入などでVolume Purchase Programというサービスを利用することができるように調べてみようと思います。これも教育機関を代表した登録が必要であるというのが、小規模導入には不似合いなので、うまくいかないと思います。それでも何か方法を探して遠隔でアプリを配信できるようにしようと思います。

 サーバーやMDMを利用したデバイスの管理についての詳細な手順は別にまとめようと思います。

新しい研究室のスタート

 ご無沙汰しています。徳島文理大学の林向達です。

 平成28年度が始まっています。りん研究室は,ここしばらく引っ越し作業のため活動停止状態でしたが,ようやく新たな場所に研究室を構えて再スタートすることになりました。

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 以前の研究室は,足の踏み場もないほどでしたが,新たな研究室は,テーブルも椅子も置いてあって,ちゃんと床が見えます。まだ段ボールは残っていますが,来客者を迎えられるようになりました。

 自分が把握していた以上に蔵書があったので,並んでいる本棚に入りきらない状態なのが目下の悩みですが,これから解決策を模索していこうと思います。

 引っ越し作業に没頭しつづけてきて,新年度の慌ただしさや,しなければならないことの多さにやっと気がついたところなので,あたふたしているというのが正直なところ。早く落ち着いたサイクルをつくりだして,いろいろ取り組みを進めたいなと思います。

研究室お引っ越し作業のため活動停滞中です

 ご無沙汰しています。ブログの更新がすっかり滞っていますが,それというのも職場である大学キャンパス内で研究室を引っ越すことになったからです。

 現在,研究室内の資料や蔵書を梱包するため,様々なものの要不要を仕分け作業しているところです。そのため,普段から遅めの対応が,さらに停滞気味になっています。

 来年度は,新しい研究室にお引っ越しをして,気持ちも新たに再始動する予定です。

ゼミ生をよろしくお願いします

 今年度のりん研究室には,専門ゼミナール生として2名の学生が所属しています。毎週のゼミの時間には,それぞれ担当する課題の報告や来年度の卒業研究に向けての準備,ゼミとしての文献講読などを行なってきました。

 このブログにも登場してもらおうとずっと考えていましたが,ようやく第一声を書込んでもらったところです(ふぅ,長かった)。

 竹中君と森山さんは3年生で,来年度は卒業年度となり,卒業後の進路に応じてそれぞれ慌ただしい日々を過ごしています。

 竹中君は,卒業研究テーマとして電子教材・教科書あたりを考えていて,教材を自作してみることに関心を寄せています。HTML5を猛勉強中というのも,そのためです。

 森山さんは,卒業研究テーマとしてICT機器と学習効果の関係あたりを考えています。どういうポイントに絞って調べていくかはまだ考え中ですが,視覚やレイアウトなどの観点はどうかなと話し合っています。

 りんゼミ自体が初年度ということもあるので,少数のゼミ生でスタートしましたが,来年度はもう少し人数が増えてくるかも知れません。

 りんゼミは「教育と学習の支援,そのための方法と技術」といったことに関心を寄せて,いろいろな学習や活動を行なっていこうと考えています。あらためて考えてみると,大変広いテーマ設定なので,何でもありと言えばアリです。それでも「教育と学習」「方法と技術」の組み合せや関係性について考えることになるべく焦点を当てながら,理系・文系を隔てない学際的な視点で取り組めたらと思います。

 もっとも,実際のゼミの時間は大変のんびりとしています。いまは私の研究室が狭く複数の人間が入るスペースがないため,学内の学習室に場所を借りて活動しています。そのため,常時集ってもらえる環境にありませんが,来年度,研究室のお引っ越しが運良く叶えば,もう少し広いスペースでいろんな文献資料と共に日頃からゼミ活動してもらえると思います(たぶん…)。

 というわけで,今後はなるべく書込んでもらうようにしますので,ゼミ生のこともどうぞよろしくお願いいたします。