「学びのイノベーション推進協議会」の傍聴

明日(3日)、文部科学省に行きます。会議傍聴のため。
これまでも総務省が取り組んでいるフューチャースクール推進事業に関わってきましたが、今年度からは被さる形で、文部科学省の学びのイノベーション事業にも関わることになりそうなのです。
それで、文部科学省側の事業を統括していくことになる協議会を傍聴し、少しでも事業の方向性について手掛かりを得ようと考えた次第です。
日本の教育の情報化に関してはおおよそのビジョンが示されたものの、どこから取り掛かって事を成していくのかは明示されて来ていません。
そのため、ある人は液晶プロジェクタを教室に導入した方がよいと主張し、またある人は電子黒板を普及させる必要があると指摘し、別の人は一人一台の情報端末が望ましいと述べ、そのまた別の人はデジタル教科書に可能性が宿っていると説いたりします。
各々、御説ごもっともという所であり、学びの環境がリッチになることを期待している私にとってみれば、どの主張にも加担したいというのが本音です。
しかし、繰り返すこともうんざりするくらい、この国の現状、特に財政状況は困難な時期にあることは明らかで、教育だけを考えてリッチにすることは難しいわけです。
そこで優先順位を付けるということになります。ところが、この作業を誰がするのか、正直よく分からなくなっています。
私個人の考えでは、教育の情報化ビジョンを作成した懇談会が合わせて作業するのが妥当だったのではないかと考えていました。ビジョンを作り上げる過程の議論を踏まえることで、ある程度の優先順位の提案ぐらいは出てきてもいいのではないかと考えていたのです。
しかし、懇談会の場はそれをあっさりスルーしてしまいました。多分、そういう意志決定を伴う事項は、執行者、ひいては国民の判断に委ねるのが正しいと考えたのかも知れません。
今回傍聴しに行く推進協議会もまた、優先順位を付ける場ではなく、様々な可能性を検証していくことを見守る場として進められていくのだろうと想像しています。
何かしらのモデルを示すことになるとしても、それを実現する現実的な道筋を決定するのは各地方自治体ですから、具体的な議論にも限界があるのでしょう。
それでも協議会という場が設定され、教育の情報化、学びの変革について取り組まれるというのですから、その動向は注目すべきと思います。
私自身は、乗っちゃった船なので、その行方を知るためにも傍聴しに行くことにします。