プログラミング体験の入口へ

 先日,徳島新聞に学生たちの活動が紹介されました。5月に附属小学校の児童を対象として行なったプログラミングたいけん教室のことです。私も手伝った教員としてコメントを掲載していただきました。

 徳島新聞の教育関係連載の一つなので,記事自体は,プログラミングを学校教育で扱うことは決まったが疑問点も多く準備が始まったばかり,という内容です。その中でも,一部の前向きな学生たちは積極的に取り組み始めているという事例としてご紹介いただいたと思います。

 徳島県内では,県西にある三好市で学校外活動ではありますが,「コーダー道場 三好」(CoderDojo Miyoshi)というプログラミングを学ぶ場が先駆けて活動を始めており,中学生が道場主であることでも注目を集めました。

20180312「プログラム道場、先生は中学生 徳島・三好で四国初開設」(徳島新聞)

 徳島県の県政や商業関係はICT関係を常に意識した取り組みをしており,この分野への関心が薄いというわけではないのです。ただ,先頭集団が新しいことにキャッチアップを続けているのを,一般県民などは遠くで様子見しているという構図が長く続いてしまって,温度差が固定化したのだと思います。

 とはいえ,いよいよ小学校でのプログラミング体験も始まりますので,慌ただしく準備が始まるでしょうし,学校の先生方は今後気長に付き合っていくことになるでしょうから,まずはいろいろ体験してみることから始めて,徐々に蓄積を増やしていくことが重要になります。

 体験して理解するなら集中的に取り組んで数ヶ月もあれば十分ですが,これを学校で扱っていくノウハウを溜めるには,少なくとも10年は先を見据えて,最初の5年間を長期的な教材研究期間だと考えていく覚悟が必要です。

 さて,私たちも秋に向けてまた仕込みをしなければ。