平成二十六年師走

 なんだかんだと今年も師走になりました。

 しかも今月に入って急に寒くなってきたため,体調も崩れぎみ。身体がこわばって,肩が凝って仕方ないです。できるだけ暖かくしたいものです。

 年末の慌ただしい時でしたが,サーバーをお引っ越し。気分良く再スタート切れるかと思ったのですが,いきなり調子がよくありません。サーバー自体は問題なさそうですが,使っているソフトとの相性が悪いようで,この文章も変な記号が出て投稿されてしまうのでしょう。しばらく実験しているのですが,ダメなら方法を考えなければなりません。

 いずれにしても今年もあっというに終わりそうですから,今年のことは今年のうちに。

 追記:どうやらHTMLモードで書き込めば問題なさそうです。それなら良かった。 ^_^;

サーバー切り替え完了

 con3サーバーを切り替えました。それに際してブログを構築し直しました。見た目は変わりません。

 ただ,なぜか利用していたブログエディタと相性が悪くなってしまったので,試行錯誤していたのですが,残念ながら解決方法は見当たらず。当面は別のエディタを使って更新することにしました。

11/24祝 第2回教育と情報の歴史研究会

 11月24日(月曜祝日)に「教育と情報の歴史研究会02」を開催します。

 教育と情報の歴史研究会02 http://kokucheese.com/event/index/220323/

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 今年7/5に初めて開催した研究会の第2回。今回のテーマは「学校とインターネット」について,その初期にかかわられた皆様によるプレゼンが予定されています。

 最近はインターネット自体の歴史を振り返る試みも「インターネット歴史年表」を始めとして,「日本におけるインターネット資源管理の歴史」のWebサイトが公開されるなど賑やかになってきています。

 教育とインターネットの関係についても歴史を振り返ってみる事は大変重要だと思います。ぜひこの機会に過去をご一緒に振り返ってみてはいかがでしょうか。

 研究会と銘打っていますが,気軽にご参加いただければと思います。

語り合いを重ねるということ

 9月に始めたネット上にある教育とICTの語り合いの場「スナック・ネル」が続いています。毎週月曜22時に開店するお店に見立てたYouTube配信です。

 スナック・ネル http://snacknel.edufolder.jp

 開店の経緯については,スナックの「マスター」役を引き受けてくださっている田中康平さんのブログ記事に書かれています(「スナック・ネル」[教育ICTデザイナー 田中康平のブログ])ので参照してください。

 実はもともとマスターの書いたブログ記事に私が懸念を表明したのがきっかけだったのですが,結局コメント欄で継続的にオープンに議論する場の必要性で意気投合?したことになります。

 どうしてそんな場の必要性が感じたのか。

 「教育フォルダTwitter」のニュースリンク集を眺めていただければ分かるように,日々,教育に関するニュースは絶え間なく流れきますし,その中で教育とICT関連項目も網羅できないほどです。それを各人各様にキャッチしているわけですが,つまりは同じ関心を持つ者同士でも受け止め方がバラバラという事でもあります。

 どこか定点観測的にこうした状況を眺めつつ議論する場を作って,継続的に多くの人々が互いの考えを交わらせることも一方には必要なのではないか。そういう場があってこそバラバラである事にも意味が増すのではないかと思われたのです。

 それにこの分野は新しいものが大好きだから,常に前へ進む傾向にありますが,そうして走り続けていると,少し前の事も忘れがちなのです。リセットの繰り返しは,ゼロスタートの気持ち良さもありますが,過去に学ぶ事をおろそかにしてしまう状況も生んでしまいます。

 だから「定点観測的」「継続的」であることを優先した場を作って,模索を始めてみたかったのです。

 そのため私たちは仮想の飲み屋スタイルを採用しました。いつもの時間にいつもの場所へ行く事を気楽に続けられるスタイルといえば,飲み屋通いだろうと,そんなざっくばらんな発想を大事したいと考えたからです。

 幸い,スナック・ネルは少しずつではありますが,教育とICTを語っている場として認知されつつあるようです。

 もちろん否定的な意見も聞きましたし,良くない点はいくつも思い付きます。

 男3人だらだらしゃべって何の意味があるのか…とか,毎回テーマも分からず視聴するモチベーションに繋がらない…とか,特定の人たちだけでやっていて入り難い…とか,お酒を飲んで好きに発言する事は問題ないのか…とか,話長い!夜遅い!つまらない!…とか,そもそも誰に向けて,何のためにやっているのか?…とか。他にも諸々。

 そうした指摘や意見は的を射ている部分もあると思いますし,私たちも認識はしています。改善の余地もたくさんあると思います。

 ただ,それもこれも「定点観測的」「継続的」な場を作る事を優先する上で妥協せざるを得ないと割り切っています。

 毎回テーマも定まらず行方知らずの雑談を聞かされるのはウンザリかも知れませんし,だんだん話がマンネリになっていくことに面白みを感じなくなることもあるでしょう。

 けれども,そのことに対処する事にエネルギーを使うなら,定点観測的に継続的に語りを重ねていく事を優先しよう。マンネリ化するなら徹底的にマンネリ化してみて,その先に何かあるのかないのか確かめてみよう。そんな挑戦が幾度かあってもいいじゃないかというのが「スナック・ネル」なのです。

 幸せな事に,私たちは距離を超えて語り合うためのツール(私たちが使っているのはGoogle ハングアウトというビデオ会議サービス)を手にしています。かつてなら考えられなかった事です。しかもYouTubeという巨大な動画配信プラットフォームでリアルタイムに会話を届けられます。録画を残して時間を超えて見てもらう事さえ可能です。

 また,Podcastという手段を使えば,私たちの会話を聞きやすく編集して音声コンテンツとして届ける事も可能です(SnackNEL Podcast)。より多くの皆さんに語り合いを聞いてもらう事にもつながります。

 私たちがこの場を楽しめる限り,スナック・ネルを通していろんな語りを交わらせたいと考えていますし,そのことを通してその他の事に対する見え方も変わってくるのではないかと思ったりしています。もちろんそれは淡い期待の範疇にとどめておいて,私たちはただ場を楽しむ事に徹していますが。

 洒落から生まれる何かがあれば,それはそれで嬉しい事。洒落が洒落で終わったなら,それはそれで楽しい事。洒落が洒落にならなかったとしても,それはそれで恥じるだけの事。何もしないよりは,面白いツールがあるこのご時世なりの何かをやってみたかったというのが素朴な本心なのです。

 興味を持った皆様はぜひご来店を。常連としてお待ちしています。

20141106 韓国教育学術情報院(KERIS)訪問

 韓国には「韓国教育学術情報院」(Korea Education and Research Information Service:KERIS)という組織があります。院長のメッセージによると…

 「1999年に設立されたKERISは、初中教育の情報化と学術および高等教育の情報化、教育行財政情報、教育学術情報の基準・品質管理と情報セキュリティ、教育情報化政策の策定支援や研究、グローバル協力を通じて、韓国の教育の発展のために貢献しています。

 代表的なものとして、初中教育情報サービスのエデュネット(EDUNET)、学術研究情報サービスのRISS(Research Information Sharing Service)、高等教育教授学習教材の共同利用サービスのKOCW(Korea Open CourseWare)、教育行政情報システムのナイス(NEIS:National Education Information System)、地方教育行財政統合システムであるエデュファイン(edufine:Education finance e-system)などの教育・学術情報サービスを国民に提供しています。」

 というように組織紹介されています。つまり「教育と情報」に関わる事柄を管轄する国の組織です。現時点で,これにあたる組織は日本に存在していません。

 教育情報化に関する取り組みにおいて,KERISのような専任の国家機関の必要性が論じられます。

 本来であれば地方自治体単位で情報化の取り組みが遂行され、それらがネットワークを組んで全体が形成される方がこの分野らしい展開の仕方ではあります。しかし,現実には地方によって財政事情や政策優先順が異なり,他と繋がるための十分な情報基盤が構築できないところも少なくないため,地域格差が生まれています。

 教育情報化の格差が,教育の格差を是正することなく助長しつつあるともいえます。

 そのような事態を回避するためには,全国的な視野で教育情報化を支援していく組織が必要であると考える立場も世界中にはあるのです。

 KERISは,お手本ともいえる組織であり,日本の関係者の多くが注目している組織です。

 私もいつかは訪れてみたいと思っていました。

KERIS

 もともとKERISはソウル市内にありました。

 しかし,韓国はソウルへの一極集中を解消するため,政府や行政組織を地方都市へと移しており、KERISもソウルから大邱という都市に移されました。

 というわけで,今回の韓国出張に合わせて,大邱に建てられた新しいKERISビルに行ってみることにしました。幸い今回の出張はのKERISに勤められている方からの依頼でもあったので,その方の職場訪問という形でビルの中にもお邪魔できました。

KERIS Gate KERIS Lobby

  KERISには未来の教室のモデルルームがあって,新しいビルにも用意されているので短い時間ではありましたが拝見させていただきました。(写真の公開はご遠慮くださいとのことでしたので,外側の看板だけ…)

KERIS room

 KERISビルには,オフィスだけでなく様々なサービスを支えるサーバー設備も備わっており,韓国全体の教育情報プラットフォームの要的存在です。

 韓国の場合,教育情報プラットフォーム提供は国家サービスの一つとして位置づけられているので,KERISという組織も恒常的な組織として設置されているわけです。

 ただし世界にはいろいろなやり方があり,たとえば英国にはかつてBECTA(British Educational Communications and Technology Agency)という組織があり,教育の情報化推進に大きく貢献しました。しかし,情報化が一定程度達成化されたことや政治的な状況変化とも関わって,BECTAという組織は解消されていまはありません。

 日本にも,高等教育に限定的な組織として始まったメディア教育開発センター(NIME:National Institute of Multimedia Education)という組織があり,そこが全般的な教育の情報化に関する取り組みを推進しようとしていた時期がありました。しかし,残念ながら本格的な取り組みをする前に独立法人組織見直しの波の中で解体されてしまいました。

 日本の教育の情報化の進捗が停滞気味であるのは,地方主権という政治的な流れの中で,国による環境整備事業を通した補助金行政が次々に否定され,地方のことは地方が自前でという格差の生まれやすい状況に社会が変わってしまったこと。それと相まって国全体を支援するという組織を国が持つことも難しくなった時代に突入したことも遠因としてあると思います。

 日本にKERISのような組織を作れば何でも解決するというわけではありませんが,そのような立ち位置で全体を俯瞰し,展望を示していくことは重要だと思います。

 短時間ではありましたが,KERISのオフィスでコーヒー飲みながらおしゃべりできたのは楽しかったです。