[徳島]第1回FS協議会

 9月9日午後からフューチャースクール推進事業・徳島県の第1回協議会が開催されました。実証校の先生方と教育委員会の方,事業者の皆さんと研究者の私といった構成メンバーでした。
 ご挨拶のあと,総務省で行なわれた第2回研究会の報告と,実証の実施計画や記録について検討が行なわれました。協議会自体は1時間ぐらいの予定で,そのあと導入するタブレットPCなどの紹介と学校との事務打ち合わせが組まれていましたが,あれこれ検討しているうちに時間は延びてました。

 さて,フューチャースクール推進事業の進捗なのですが,まだまだ準備段階。今月は環境を整えるための機器備品の選定や導入作業や工事を各学校の事情に合わせて整えていくので精一杯です。
 来月は学校行事が目白押しの中で,先生や児童たちが整備された環境の使い方を学んだり,ICT支援員さんが各学校に入って関係を築いたりするだけで精一杯。
 落ち着いて実証に取り組めるようになるのが,ようやく11月になってからではないか。というのが私たちの想定です。この辺は,総務省サイトに公開されている研究会の配布資料などから情報を得ることができます。

 私は,西日本地域の中の徳島県に限って関わる研究者です。西日本地域のその他4つの都道府県にも研究者の方がいます。お名前をお聞きして知っている方もいるし,会ったことのない方もいらっしゃいます。今はそれぞれがバラバラに担当校に関わっている状態です。
 一方,東日本地域の様子を断片的に聞いたところによると,統括する研究リーダーがいらっしゃり,研究者が連携して各校を担当しているようです。必ずしも地元の研究者が担当するわけでもないみたいです。また,研究リーダーが各校を巡回することもあるらしい。
 東日本と西日本では,そんな違いもあったりしますが,事業者間では定期的に連絡をとり合い,お互いの事業が全体としてうまく進展するように情報交換もしているようなので,東西で大きな開きが生まれることはないでしょう。

 そんな感じで,現段階では,フューチャースクール推進事業を請け負った事業者の皆さんが各地域を見通して全体を把握しており,実証校も研究者も,それぞれの範囲で取り組んでいるという状況です。そのため各校毎かなりの温度差もあるようですが,本格開始すれば,そうした状況も徐々に改善されるのではないかと思います。
 とにかくまだ何も始まってもないに等しいので,辛抱強くお待ちいただき,今後も行方を見守っていただければと思います。

[徳島]第1回FS協議会の予定

 2010年8月27日に総務省「ICTを利活用した協働教育推進のための研究会」の第2回が行なわれたようです。総務省の研究会の構成メンバーが増えたことや「協働教育」の考え方について整理した資料が公開されています。
 西日本の徳島地区では近日中に第1回協議会が行なわれる予定です。各校ごとに細かいスケジュールは異なるので,すでに会が済んで取組みが始まっているところもあるでしょうし,まだこれからのところもあるようです。
 東日本と西日本の実証実験には,多少違いもあります。それは総務省・研究会で配布された資料をご覧いただくとわかります。

 素朴な疑問。この時点で実証実験にかかわる「私」には,どんな連絡が届いていたり,どんな景色が見えているのでしょうか。
 答え。事業請負業者から職場への依頼書と地区の第1回協議会の簡単な資料が届いただけ。総務省・研究会の情報は国民と同じくWebで見る。

 協議会の場で総務省・研究会の報告を短く受ける予定であることがわかっていますが,特別な資料や全体の実証研究に関わる意志疎通のための懇談会みたいなものがあるわけではありません(いまのところ…)。
 個人的に学会繋がりで関係の諸先生方に連絡をとることができないわけではありません。ただ,情報交換や意志疎通を新しい文脈で構築するにあたって,属人的な繋がりにだけ頼ってしまっては,全国展開でたくさんの人々を巻き込むときの役に立ちません。
 後日の協議会で,どれだけ見晴らしがよくなるのか,またご報告したいと思います。

フューチャースクール推進事業に関わる

 総務省が「ICT維新ビジョン」を打ち出し,国家のIT戦略として取り組み始めています。そして「フューチャースクール」や「協働教育」というキーワードを使って,学校教育の情報化を推進する動きも含まれています。

 教育の情報化については,文部科学省も取り組み続けており,昨年には「スクールニューディール」と呼ばれる大規模な予算措置によって理科の実験器具や学校の耐震化と合わせて,電子黒板が導入されるなどの動きもありました。
 そして今年に入って,iPadが刺激した電子書籍への関心とデジタル教科書の可能性や限界に関する議論が盛り上がっています。
 とにかく,こうした様々な動きがごっちゃに受け止められながら,学校教育の情報化が話題になっていることだけは確かです。
 それらを解きほぐす作業は,今後じっくりと繰り返し取り組むとして,今回は私自身についてご報告させていただきます。

 
 この度,総務省の「フューチャースクール推進事業」の実証研究校に研究者として関わることになりました。10校ある中の1校と関わることになります。
 各校に「協議会」という組織がつくられて,メンバーとして「研究・有識者」枠があるのですが,そこに位置づきます。
 基本的にはアドバイザです。相談受けたり,現場先生方のお話を聞いたりする立場であり,見守り役でもあります。
 事業全体から見れば,地区の研究者の一人でしかなく,たくさんの関係者の中の一人でしかないということは,今後繰り返し確認し自覚していく必要はあると思います。
 それでも,注目を集める取組みに関わらせていただけることは有り難いことであり,気を引き締めなくてはならない立場であると考えています。

 
 文部科学省でもなく,民間のデジタル教科書教材協議会でもなく,総務省の事業に関わることになるとは,夢にも思っていなかったというのが実際のところで,こうしたご縁に至ったことに,当人も驚いている次第です。
 皆さんの中には「どうして無名なあなたが関われるのか」とお思いの方もいらっしゃると思います(それは素朴で自然な疑問です)。
 地区研究者の選出(?)は,10校ある実証研究校ごとに異なると思われます。全貌を知るのは総務省付の研究会メンバーと東西それぞれで事業を統括する担当者の方ですので,私の想像の範疇ですが,それぞれの実証研究校が決まる過程と連動して,地区研究者の選出過程も様々といったところのようです。
 そうした個別の選出過程を経て作成された複数の事業提案書が,公開入札に対して提出され,落札したものの中に私の名前があったわけです。ある種のクジ引きに当たったのだと考えていただき「そういうこともあるのかな」と納得していただければと思います。
 なんでそもそも名前が書類に載るのかの部分が全く曖昧ですが,その部分は「神様のいたずら」としか言い様がありません。
 ただ,誤解の無いよう書き添えますが,私は選択肢の中の一人として存在したことは確かですし,どんな形でも学校現場に協力することは日頃から表明していたので,そのご縁の結果だったと理解することはできると思います。

 
 繰り返すように,私は総務省のフューチャースクール推進事業に関わることとなりました。あくまでも一関係者でしかないため私の視野から見えるものは限られていますが,事業に関わる者として情報発信をしていくことが大事と考えています。
 というわけで,私からは当面,以下の情報発信を行なうことになります。

 ブログでは私の考えや進捗のご報告などを,Twitterでは硬軟合わせたツイートと関心のある皆様と対話を,学会ワークショップでは事業も含めた昨今の動向にまつわる言説と学会との関わりに関して皆さんと語らう機会を,試みれたらよいと思っています。
 少しでも,前向きな取組みに貢献できるよう,できる事は限られていますが,努力していきたいと思っています。