2021年度末だった

あっという間に年度末を迎えた。

コロナ禍も3年目…と季節の風物詩のように聞こえ始めたり,21世紀だというのに遠い異国で戦争が始まったり。正直,かなりおかしな精神状態で過しているように思う。

2021年がどんな年だったか,大して振り返らずに2022年に入って,とうとう年度末。

2021 関連資料
https://ict.edufolder.jp/archives/1340

ああ,Clubhouseの熱狂も,#教師のバトンの発狂も,どこかのGIGA端末の発煙も,いじめと自殺の発覚も,デジタル庁や教育DX推進室など組織変革も,全部昨年のことだった。

たくさんの出来事があっただろうに,本当に何にも手中に残っている感じがしない。ただでさえ遠くで起こっていることが,コロナ禍でふらふらと近づいて言葉を交わしてみることもなく,通り過ぎてしまったからか。

関係者は,いよいよ高等学校が舞台となることで動いているようである。

GIGAスクール構想のもとで変わり始めた小中学校から卒業し,進学する先の高等学校がGIGAスクール対応できていなかったりすれば残念なことになる。

そうでなくとも,高等学校における共通教科「情報」は,令和7年度からの共通テストで試験が課されることが決定し,その対応をどうするかでテンヤワンヤが始まっている。

なるほど,今度は高等学校GIGAが大きな焦点にはなりそうだ。

一方で,小中学校も端末整備が一段落して,今度は活用を深めていくフォーズに入ったといわれる。

ICT機器の使い方に慣れてきて,授業や学習でどのように活用するのか,そのポテンシャルを引き出してみようという試みがあちこち出てくる。それに伴って,学習観のようなものを発展させていくことも進められなくてはならない。そうした教育や学習支援の技量を身につけるため教師自身がより学びを深めていけるような条件整備や支援が必要になる。

とはいえ,実際のところ,どうなるのかは関係者の発信を期待して耳をそばだてていないとわからない。

りん研究室は,この2年間,ドタンバタンと落ち着きのないまま迷走してきた。

新年度からは,生き残っている取り組みを,もう一度体制を整えて取り組んでいきたい。

それについては,また新年度に入ったら書いてみよう。

VESAとスタンド

ずいぶん前からVESA規格は気になっていましたが,実際に使い始めたのはここ数年になってから。

VESA規格とは,マウントインターフェイスを規定したもので,テレビやモニター等をスタンド等に装着する際のネジ穴の間隔寸法を定めています。

普通,テレビもモニターも独自のスタンド付きで販売されているので,VESA規格を気にする必要はないのですが,モニターアームなどを使う場合には,こうした規格が必要なのです。

モニターアームを使うとディスプレイ画面をある程度自在に位置調整できるし,デスク上の空間を有効活用できるメリットがあります。

というわけで,ある時からモニターアームを導入するようになり,所有しているディスプレイやiMacなども別途VESAアダプタを入手して,後付けでVESA規格対応させたりしていました。

コロナ禍でしばらくゼミナールも集まれなかったのですが,再開できるかも知れない流れにもなってきたので,研究室テーブル用のディスプレイがあると便利かなと思うようになりました。

とはいえ,テーブルにディスプレイを置くのは邪魔なので,何かスタンドはないかと探してみました。

そんなに大きなサイズは設置できないので,ニーズに合致するのはこれくらい。

VESA規格に対応したスタンドなので,同じくVESA規格に対応したモニターであれば設置できます。AppleのiMacにもVESA規格対応モデルがあるので,それもスリムでよいかも知れません。

いろいろ探していたら,iPadなどタブレット端末用のスタンドも販売されていました。

こういうのもあったら便利なシチュエーションがあるかも知れないなぁと思いながら。

老眼を伴って

最近は私も老眼を伴うようになり、読むのも書くも苦労するようになっています。

田舎に引き込み、さして人と接触しない暮らしが続くと、とたんに老け込んでカラダもアタマもポンコツになります。若い人たちがGIGAスクールで元気に文句を言っているのを見ると、なんとも羨ましい限りです。

それでも暮らしや仕事にはデジタルツールが欠かせず、気持ちだけは若いままSNSやネットニュースを見ようとするのですが、これがまた字面も画像も見難くなって仕方がない。老眼とは、まことに非情です。

高齢者向けコロナワクチン予防接種の予約に関して、悲喜こもごもなニュースが届きます。

予約システムといった機器操作やネット利用に不慣れで不安を抱く人々が多いことを考慮して、電話予約や窓口予約を併設した自治体もあったようです。

ところが、窓口予約に高齢者が殺到。

徹夜で並ぼうとした人たちや、整理券の前倒し配布で受け取れなくなったと抗議する人が出たり、混乱が発生した。窓口対応に時間がかかり待ち合い渋滞で逆に密状況が生まれたりする本末転倒な状況もあったようです。予約サポートを窓口で対応する若者たちの話題も伝わってきました。ただでさえパンクしている予約システムに対して、そのサポートの人たちまでもが予約システムに対してやたらリロードの負荷をかけてたとかなんとか。

20年前のIT講習をきっかけに、もう少し世間の人たちのデジタルに対する垣根が低くなっていたらと思わないではないですが、20年経っても電話や窓口を用意してくれる世の中ですから、必要が感じられなかったのでしょう。

高齢者を中心に若い人たちにもデジタルや情報機器に対して苦手意識などの垣根を感じるのは珍しくありません。

新しいことを学ぶ負担を嫌っていることもありますが、説明通りに手順が進行しないことに付き合わされる面倒を予感して避けていることも大きいのだと思います。サーバー混雑によるアクセス不可なんて事態は説明されていないし、どう対処すればいいのか誰も明確には説明してくれないですから。

その上、デジタルサービスのインターフェイスは老眼にキツイことばかり。

こうした時代に大変重要な文献があります。先日、ようやく購入できました。

『高齢者のためのユーザインタフェースデザイン ユニバーサルデザインを目指して』(近代科学社2019)は、加齢に伴って、視覚や聴覚、運動コントロール等がどうなっていくのかを整理し、どのようなインターフェイスが必要なのかを検討しています。

もちろんユニバーサルデザインへのアプローチは様々あってもよいですし、必ずしも全てがすべてユニバーサルデザインを目指さなきゃいけないというわけではありません。デザイン性やコンセプトを優先する場合もあります。

私もデザインの良いものが好きですし、自分にとって好きなデザインのものは使いたい意欲も強くなります。それがいろんなものを超越していくこともあり得ます。

とはいえ、人は歳をとり、いつかは身体がもうろくしていくことも事実。そのとき、いま利用しているいろんなものが、同じように使えるという保証が私たちの方にないことも自覚しておきたいところです。

デジタル改革関連法案が、衆議院で2021年4月6日に、参議院で2021年5月12日に本会議可決されました。

デジタル社会形成基本法案(閣法第26号)
デジタル庁設置法案(閣法第27号)
デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案(閣法第28号)
公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案(閣法第29号)
預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案(閣法第30号)
地方公共団体情報システムの標準化に関する法律案(閣法第三一号)※20210511可決

これでいよいよ「デジタル庁」が設置され、日本のデジタル化を担う組織が誕生することになります。

この組織では、各省庁や民間から積極的に人材を登用しつつ、構想止まりだった日本のデジタル化をもっと本格的に実現することを目指していくと期待されています。

これらに関わる議論は、「デジタル・ガバメント閣僚会議」などのページに記録されています。

日本社会をDXするにあたり、誰一人取り残さないというのは大事なことですが、それは決して後ろに戻る手だてを用意するのではなくデジタル技術などを駆使して前向きに対処していくことも求められているのだと思います。

デジタル技術が私たちのウェルビーイングを支えるとはどんな事を指すのか。そして私たちはどう向き合うべきか。

GIGAスクールの格闘は、そうした視野で受けて立たなければならないのだろうと思います。

マルチプラットフォーム例示環境

Windows, macOS, iOS(iPad OS), Androidの主要プラットフォームを同時に例示する環境について。

大学の「情報処理」授業では、コンピュータ科学等の入門・基礎的位置づけの一般情報教育が求められているところですが、世の中で使われているものを一通り見ておくのも入り口としては悪くないはずです。

コンシューマ向けのコンピュータ・プラットフォームといえば、Windows, macOSが挙げられますし、より人々に身近となっているスマートフォンはiOSやAndroidといったところでしょう。まずはこの4プラットフォームを自在に例示できればプラットフォームの越境を視野に入れた環境は成立しそうです。

もちろん他にも、小中高への導入比率が高まっているChromeOSもあるでしょうし、Raspberry Pi等の教育用小型コンピュータにも採用されているLinuxも主要プラットフォームには違いありません。タブレット系OSとして扱えるものもあります。これらも必要に応じて例示できれば問題ないでしょう。

私の環境は…

  • M1 Mac miniのmacOS環境を基本として構築。
  • 仮想デスクトップアプリParallels Desktop上でWindows10環境を構築しOffice365等を導入。
  • macOS上で動かす画面転送受信アプリReflector4でPixel3(Android11)からのキャストを表示。
  • 画面転送受信アプリReflector4でiPhone8(iOS14)からのAirPlayを表示。

という方法を使って同じ画面に4プラットフォームを同時に例示できるようにしてあります。

使用ツール

macOS

Macには仮想デスクトップアプリParallels Desktopや画面転送受信アプリReflectorがありますので、他のプラットフォーム画面を表示させるのに便利です。

画面転送受信アプリを使えば、Windowsを基本環境としてmacOS, Android, iOSを表示させて、同じことは可能です。どちらを選ぶかはユーザー次第です。

M1 Macが登場し、ParallelsもReflectorもAppleシリコン対応となったため、基本環境としてファンも回らず余裕で対応できるようになりました。パソコンをMacだけにでき端末台数的に少なくできる点もメリットなので、私はMacを使っています。

Windows

Parallels Desktop等の仮想デスクトップ環境でWindows10を動かしています。

こうすると授業例示用の環境と普段遣いしている環境を分けることも可能な点がメリットです。デメリットは仮想Windows上で負荷の高い作業をすることは奨められない点があります。そのようなニーズが多い場合は基本環境をWindowsにしたほうがよいでしょう。

Windows用の画面転送受信アプリReflectorがありますので、macOS, Android, iOSをWindowsで表示可能です。

M1 Mac用Parallels Desktopで動くのはWindows10(ARM64)のInsider Preview版です。正式なOffice365をインストールすることができますし、無茶なことをしなけれけば基本的なことは従来同様に動作しています。(参考情報

Android

私が利用しているのはGoogle Pixel3です。

Androidスマホを例示教材として利用する際には、どのメーカーの機種を使うのか、どのAndroidバージョンを使うのかは悩ましいところです。

Androidのバージョンは現時点で、最新が11ですが、インストールされている割合が多いのは10だとのデータもあります。同じバージョンでもメーカーによってアレンジされている場合もあって、見た目や機能もいろいろです。

Pixelは、Androidを開発しているGoogle社が出しているのでリファレンスとして位置づけられていることや、素のAndroidということもあるので選びました。といっても、教材のためというよりも個人利用のために購入したもの(お古)の転用です。最新機種でないのは、そういう理由です。

Pixel3の画面転送(画面のキャスト)機能は、あまり高画質ではないため、転送した画面は拡大しながら見せることが大事になってきます。解像度問題を解決したい場合はLetsViewを使う方法もあります。これだと高い解像度で転送できます。他に外部出力機能としてはDisplayLink規格が利用できますが、そうなると例示するには別にアダプターを用意した上で画面切り替えする方法になってしまいます。

画面のキャスト機能はWiFi利用を前提としていますが、WiFiだと接続不安定で切れてしまうこともあるため、BelkinのUSB-C to LANポート変換アダプタで有線接続しています。

WiFi接続状態で画面のキャスト機能をオンにしてから、アダプタを接続するとWiFiから切り替わって有線接続できます。切り替わる前に画面キャスト機能をオンにしないと「WiFi未接続」表示が出てボタンが押せなくなります。その場合は、設定アプリの「接続済みのデバイス」から「接続の設定」メニューでキャストするデバイスを選択し直します。

LetsViewもWiFi前提なので、一旦WiFi接続状態で双方を認識させてから有線接続に切り替える必要があります。

iOS

私が利用しているのはApple iPhone 8です。

これも個人利用していたもの(お古)の転用です。教材として動かすには十分な性能を持っています。iPhoneやiOSはモデルやバージョンで大きな違いはないので、なるべく新しいものを用意すれば特に悩まずに済みます。

画面転送機能のAirPlayは少々クセのある規格ですが、iPhone上で動画再生などしなければ素直に機能してくれます。画面転送受信アプリによっては転送画面の解像度を選択できるので、高解像度のハッキリとした画面表示が可能です。

WiFi接続だと接続不安定で切れてしまうことがある点は他のものと変わらずなので、BelkinのLightning to LANポート変換アダプタを使って有線接続しています。

アプリ

Googleのサービスを利用しているので、GoogleクラスルームやWorkSpace関連を入れてます。

それ以外にも各社の同様なアプリを比較のためにインストールしておきます。Officeアプリはすでに一つにまとまっていますが、一応単品版も比較のため配置しておきます。