[FS富山] 20121122 富山県立ふるさと支援学校公開授業

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 2012年11月22日にフューチャースクール実証校の一つである富山県立ふるさと支援学校で公開授業が行なわれましたので参加してきました。
 特別支援学校の実証校は,富山県と京都府の2校だけ。同じフューチャースクールといっても支援学校におけるICT機器活用は別次元のニーズがあるので,素直に支援学校の日常を学ぶつもりで参観してきました。
 とはいえ,子ども達の学習意欲を高めるであるとか、注意を集中させるであるとかの基礎的な目的は,普通学校においても共通しています。ICT機器は単に刺激をもたらすだけだという批判があるかも知れませんが、仮にそうだとしても立派に活用される場面があるのだということも否定できないなと素朴に感じた参観でした。

[FS三重] 20121113 三重県松阪市立三雲中学校公開研究会

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 2012年11月13日に松阪市立三雲中学校にて,フューチャースクール推進事業・学びのイノベーション事業公開研究会(中間発表会)が行なわれたので参加してきました。
 中学校のフューチャースクール推進事業実証校は8校ですが,小学校とは違い,それぞれが独自の環境を構築して事業に臨んでいます。そのうち2校がiPadを学習者用端末として導入しています。三雲中学校はそのうちの一校です(もう一つは岡山県新見市立哲西中学校です)。
 小学校FSと違い、中学校FSは一年ずれてスタートしたこともあり、私たちがイメージしているタブレット端末を利用している学校もあるのです。ちなみに三雲中と哲西中はそれぞれiPad2を導入しています。
 開会式では,当日の公開授業の内容を紹介するスライドで,担当する先生達のユーモラスな意気込み写真が映し出され、大変ながらも楽しんで取り組んでいる空気が伝わってきました。授業の方も生徒達との日頃の関係づくりが出来ているおかげもあってか,特に進行に不安な授業もなく,無理のないICT活用でしっかりと進められていたのが印象的です。
 特に,iPadだけでなく,紙のワークシートやミニホワイトボード,ポストイットなどのアナログ(?)学習ツールも積極的に組み合わせて使われており、(突っ込まれることを予想してか)研究会でもそのような取り合わせにした理由を発表されて,しっかり準備した様子が窺われました。
 ちなみに,三雲中学校のアドバイザーは,奈良教育大学の小柳先生と金城学院大学の長谷川先生というお二方。安易なICT機器活用に陥るような指導をしているわけなど,あり得ない布陣です。大変勉強になりました。

 iPadを導入して実践しているのは三雲中学校と哲西中学校ですが,どちらの学校でも授業支援システム「BeeDance」をもとにしたシステムが導入されています。
 小学校が十校十色であるように,この2つの中学校も同じiPadを導入していても活用の様子は異なっています。たとえば哲西中学校はDropboxとPDFアノテーションアプリを使い倒すような活用方法ですが、三雲中学校では授業支援システムを積極的に活用しています。
 アプリ探しはどちらも大変そうで、三雲中学校ではアプリに出会う苦労に触れていたのが印象的です。こうした点は,ICT支援員さんの活躍が欠かせない部分かも知れません。
 こうした2校の取組みを踏まえて,iPadの教育利用について私なりの見解を積み上げているところですが,端的にiPadは「不易流行」の流行部分を担うことはできても,不易部分を支える端末にはなり得ないだろうという見解に至っています。
 フューチャースクール推進事業の成果の一部として、iPad(iOS)プラットフォームに対して提言すべきことがあるとすれば,「iPad Classic」的なアプローチの製品とサービスの構築を模索すべきであるということです。
 それについては,機会を改めて論じたいと思います。

20121111 3時間インタビュー@東京大学

 日曜日の東京大学・福武ホールにお邪魔して「教育の情報化」に関するインタビューを受けました。「Beating」というメールマガジンの取材としてです。
 実は出身研究室の後輩達がインタビューアだったので、先輩後輩のご対面という感じで始まり、「教育の情報化」の世界の入門講座のような調子でお話しをしました。
 インタビューのテーマは「いまどきのミレニアムキッズ」というものなので,本題はフューチャースクールな推進事業における児童生徒や先生達の様子をご紹介することでした。
 しかし,そういった取組みの様子が,どのような積み重ねの上にあり、今後どうなっていくのかを理解するには,歴史的なお話しも不可欠です。
 あらかじめ,先日公表した「教育情報化年表」を準備していたので、要所要所で歴史的な事項を踏まえながらお話をして,まあ,いかに日本の教育の情報化が不連続で積み上がっていないかを語ることにもなりました。
 とにかく,縦横無尽に語り続けていたら,同席のメールマガジン責任者のTさんが次のスケジュールのため時間切れ。3時間しゃべっても終わる気配がありませんでしたが,とにかく一区切りつけることになりました。
 それまでも教育の情報化には関心を向けて関わっていたものの、フューチュースクール推進事業に関わってからの3年弱の間に知ったことや経験したことは本当にたくさんありましたから、3時間でもまだ足りないくらい。
 とにもかくにも,見聞きして知ったことをなるべく共有できればと思っているところですが,はやく何もかも吐き出してのんびり資料漁りをしたいものです。

 インタビュー後は,古巣の研究室にお邪魔して雑談しながら延長戦。あらためて後輩達を夕食に誘って,昔話やそれぞれ取り組んでいる研究のことなど楽しくおしゃべりしました。時間というのは本当に過ぎるのが速いですね。